
iOS 27、iPhone上の復旧ツールへ直接アクセス可能に
パブリックベータでは、修復、更新、診断、消去のための復旧画面を手動で開ける。一部はコンピュータ不要だが、従来の復旧モードはMacまたはPCを使う。
パブリックベータ中のiOS 27では、通常のOSを起動せずに使える復旧画面を手動で開ける。iPhoneの電源を切り、起動中もサイドボタンを押し続けると、復旧アシスタント、ソフトウェアアップデート、診断モード、すべてのコンテンツと設定を消去、従来の復旧モードを選べる。
各項目の違いは重要だ。復旧アシスタントはWi-Fi経由で修復用パッケージを取得し、起動問題の解決を試みる。ソフトウェアアップデートも、失敗した更新を本体上で直せる場合がある。バックアップがなければ消去は取り消せない。一方、従来の復旧モードはMacまたはPCで復元するための機能で、コンピュータが完全に不要になったわけではない。
復旧アシスタント自体はiOS 27で初登場した機能ではない。AppleはiOS 26向けにも案内しており、障害時の自動起動に加えて別の手動操作も示していた。iOS 27の実用的な変化は、Macに似た広い復旧環境と、複数のツールをまとめた分かりやすい起動方法にある。
対応する新しいiPhoneでは、近くのデバイスを使った復元も選べる。Appleの現行リストにはiPhone 15 Proモデル、iPhone 16シリーズと16e、iPhone 17シリーズ、iPhone Airが含まれる。iOS 18以降のiPhoneまたはiPadOS 18以降のiPadを近くに置き、Wi-Fi接続を共有して復元を支援できる。iOS 27はベータ段階のため、名称や対応機種、動作は正式版までに変わる可能性がある。
今回の変更は、iPhoneの設計に残る最も古い依存関係の一つに手を入れるものだ。2007年の初代以来、起動しなくなった端末に残された道は一つだった。ケーブルとコンピュータ、そしてiTunesである。Appleはソフトウェア面の依存を2011年に緩め、iOS 5で「PCフリー」の初期設定とワイヤレスでのアップデートを導入した。以降も道具立ては入れ替わり、Macでは2019年にFinderがiTunesから復元の役目を引き継ぎ、Windows向けには後にApple Devicesアプリが用意された。それでも本格的な復旧は、常に机の上で終わる作業だった。iOS 27の起動画面は、iPhone自体が起動時に意味のある修復手段をひととおり提示する初めての例となる。
発想の出どころはMacにある。2011年のOS X Lion以降、すべてのMacには内蔵の復旧システムがあり、ディスクの修復、バックアップからの復元、インターネット経由でのOSの再インストールを、もう1台のコンピュータなしに行える。MacRumorsがiOS 27の環境を「Macに似ている」と表現したのは的確だ。Appleは、15年前からMacにある安全網を、多くの所有者が何にも接続しない端末向けに作り替えている。
この点の重みは以前より増している。利用者のかなりの割合にとってiPhoneは唯一のコンピュータであり、「コンピュータにつないで復元する」という従来の助言は、持っていない機材を前提にしている。本体上での復旧は、そもそもハードウェアの故障ではなく、案内付きの再インストールで直せるソフトウェアの状態にすぎなかったApple Storeや修理店への来訪を、相当数吸収する可能性もある。
昔からの原則もいくつか残っており、新しい画面はそのどれも変えない。消去されたiPhoneは引き続きアクティベーションロックで保護される。2013年から端末を所有者のアカウントに結びつけてきた仕組みであり、復旧ツールが盗んだ人物の役に立つことはない。そして、どの復旧手段も、バックアップされていなかったデータを生み出すことはできない。不便で済むか実際の損失になるかを分けるのは、問題が起きる前にiCloudバックアップかコンピュータへのバックアップが最新だったかどうかであり、そこは変わらない。その設定の確認は1分もかからず、この画面が扱うあらゆる障害に対して、依然として最も有効な備えであり続けている。
階層を取り違えないことも大切だ。新しい環境は、以前から存在する深い復元の経路の上に位置するもので、それを置き換えるものではない。本体上のツールで修復できないほどシステムが壊れた場合は、コンピュータに接続する経路——従来の復旧モードと、その下で技術者が頼るより低水準のDFUモード——が最後の手段として残る。iOS 27はそこまで至る障害の範囲を狭めるのであって、なくすわけではない。
ベータの機能である以上、今後の調整を見込むのが妥当だ。名称、メニューの構成、対応機種の一覧は、7月のパブリックベータから秋の正式版までに変わり得るし、Appleのサポート文書は通常、提供開始時に最新の内容へ更新される。iPhoneを日常的に使う読者は、いつもどおり、正式版が出てから当てにするのがよい。