
Joe deSousa, CC0, via Wikimedia Commons
Apple Mapsが「Lake America」表記に。表示を決めるのは一つの設定
Apple Mapsは米国のユーザー向けにLake Ontarioを「Lake America」と表示し始めた一方、カナダでは従来名が残る。共有される地名の表示は、現在地ではなく地域設定で決まる。
米国とカナダで異なる表示
Apple Mapsは米国のユーザーに対して、ニューヨーク州とカナダのオンタリオ州の間にある湖を「Lake America」と表示し始めた。カナダのユーザーには「Lake Ontario」が残り、米国とカナダ以外では両方の名称が表示される。Appleは変更について公に説明していない。
段階的なロールアウト
9to5MacとMacRumorsの確認では、同じ日に表示が切り替わらない端末があった。地図上のラベルは旧名のままでも、場所をタップしたカードには新名が出る場合がある。これはデータ更新が一斉ではなく、地域やキャッシュごとに反映される可能性を示す。
設定が表示を決める
表示される名前は、湖の近くにいるかどうかではなく、端末やサービスが使う地域の扱いに左右される。旅行者が米国でカナダ設定の端末を使う場合など、同じ場所でも画面が一致しないことがある。
公的データと地図会社
背景には8月27日の米国大統領令と、米国地名情報システムのデータ更新がある。Google Mapsは先に米国向けの新名を採用し、Appleも追随した。両社の地図は世界共通の一枚の辞書ではなく、地域ごとの公的名称を表示するサービスだ。
MapQuestが示した別の選択
MapQuestは名称を変更しないと表明し、米国App Storeの無料アプリランキングで首位になった。順位上昇は地図の精度を証明するものではないが、地名変更が利用者の選択理由になり得ることは示している。
二つの名前が残る理由
この湖は米国とカナダにまたがるため、一方の政府データを世界全体の呼称にすることはできない。Apple Mapsの今回の扱いは、政治的に変更された米国側の名称と、カナダ側の名称を地域別に併存させる実装だ。
端末によって表示が違う理由
地図のラベルと場所カードが一致しなくても、直ちにアプリの故障とは限らない。地図サービスは複数のデータ層を使い、端末のキャッシュ、サーバー側の更新、アプリの版、地域設定によって反映時期が変わる。旅行者は表示名だけでなく、座標と経路も確認したい。
国境をまたぐ地名では、各社が公的データと地域ごとの方針を組み合わせる。一方の国の名称を表示しても、それが世界共通の正式名称になったことを意味しない。今回の変更は、デジタル地図が地域別の情報を扱う仕組みを示している。
表示名だけでなく、地図上の位置も確認したい。
地域設定による表示差は、データ更新の仕組みとも関係する。