明るい木製デスクに置かれた現行世代のMac Studio。Appleロゴと背後のディスプレイが見える

Unsplash — contextual photograph of the current-generation product

Apple、4つのダイを1つのMac Studioチップに 価格は5499ドルから

新しいMac StudioはM5 Maxと、Apple初の4ダイ構成となるM5 Ultraを搭載する。ユニファイドメモリは最大512GBだが、この最上位構成は10月下旬まで届かず、価格も発表されていない。

2026年8月25日5 min製品

Appleが発表した内容

Appleは火曜日、新型Mac miniとともに新しいMac Studioをプレスリリースで発表した。構成は2つ。M5 Maxは米国で2499ドル(教育機関向けは2299ドル)、M5 Ultraは5499ドル(教育機関向けは5099ドル)。同日、30か国で予約受付が始まり、出荷は9月22日から。例外は512GBのユニファイドメモリを搭載する構成で、Appleによれば10月下旬に登場するという。

従来モデルと比較して、AppleはAI性能が最大4.3倍、グラフィック性能が最大1.8倍、ストレージ速度が最大2倍、CPU性能が最大1.3倍になったとしている。筐体自体に変更はない。

4つのダイを1つにする手法と、Appleがこの方式を選ぶ理由

AppleはM5 Ultraを自社史上最も強力なチップと位置づけており、Mシリーズのシステム・オン・チップとして初めて4ダイ構成を採用した。その構造は理解する価値がある。M5 Max自体がデュアルダイ製品である。M5 Ultraはこれを2つ組み合わせ、Apple独自のダイ間接続技術「UltraFusion」で結合する。同社によれば、ダイ間の帯域は現在4.4TB/s超に達し、接続密度は前世代の6倍以上になったという。これにより4つのダイは、ソフトウェアからは単一のプロセッサとして扱われる。

この設計には工学的な理由に加えて経済的な理由もある。ダイの面積が大きくなるほど製造歩留まりは低下する。1つの巨大なチップは、接合された2つの小さなチップに比べて致命的な欠陥を含む確率がはるかに高い。実績のある繰り返し可能なブロックで最上位モデルを構築することで、Appleは1枚の巨大なシリコンに生産ライン全体を賭けることなく、非常に大規模なプロセッサを販売できる。これは業界全体をチップレットへと向かわせてきたのと同じ論理だ。

その結果、CPUは最大36コア(高性能コア12個・性能コア24個)、GPUは最大80コアとなり、各コアにニューラルアクセラレータを備える。

比較対象はM3 Ultraであり、M4ではない

AppleがM5 Ultraについて示す倍率は、M3 Ultraとの比較に基づく。シングルスレッドで最大1.25倍、マルチスレッドで最大1.3倍、AI向けのGPUピーク演算で最大4.5倍、グラフィック性能で最大40%向上としている。M3 Ultraは従来の最上位チップであり、M4 Ultraは一度も発売されていない。つまり比較対象は前年のチップではなく、前世代のチップであり、これは倍率の数字を実態以上に良く見せる一方で、数字自体を誤りにするものではない。

メモリ帯域幅の数字も同じ考え方に基づく。1.2TB/sで、AppleはこれをM3 Ultra比で50%増としている。

512GBという数字がマシンの用途を変える

大規模モデルをローカルで動かす場合、通常は演算性能よりもメモリ容量が先に制約となる。モデルはまずメモリに収まらなければフルスピードで動作できず、収まった後の生成速度は主に帯域幅で決まる。だからこそ、512GBのユニファイドメモリはコア数以上に重要になる。これにより、数千億パラメータ規模のモデルがデスクトップ筐体に収まる——Apple自身がそう述べている——そしてそのモデルがマシンの外に出ることはない。

実際上の意味は、生の速度よりもプライバシーとコストにある。スタジオ、病院、法律事務所、研究グループは、データセットとモデルを完全に自社内に置くことができ、トークン単位の課金も、データが施設外に出ることもない。クラウドで同等量のメモリを借りる場合と比べると、カラーグレーディングまでこなす5499ドルのデスクトップ機は、まったく違う種類の買い物に見えてくる。ただし注意点はスケジュールで、512GB構成が届くのは9月ではなく10月下旬になる。

実際にはどんな人向けなのか

対象となる人は多くなく、Appleもそれを承知しているようだ。2499ドルのM5 Maxは引き続き映像・3D向けのマシンで、専用のProResエンコード・デコードエンジン、ハードウェアAV1デコード、第3世代のレイトレーシングを備える。5499ドルのM5 Ultraが狙うのは、つい最近まではサーバーラックが必要だと考えられていた処理、すなわちフロンティア級の推論、科学シミュレーション、非常に大規模なシーンだ。

これはAppleのシリコン戦略における、より大きな流れにも合致する。先週、iPhone側で2ナノメートルプロセスへ移行したことにも見られた流れだ。すなわち、できる限り多くのAI処理を顧客が所有するハードウェア上で行わせ、クラウドを既定の選択肢ではなくフォールバックとして扱うという方針である。

発表に含まれていないこと

Appleは独自のベンチマーク、AI負荷が持続した状態での消費電力の数値、そして入門構成を超える中間メモリ容量の価格を示さなかった。また、512GB構成をいつから注文できるのか(出荷時期とは別に)についても言及しなかった。これらの答えは、9月22日以降に登場する最初のレビューとともに明らかになるだろう。

出典
Apple Newsroom — Mac Studio with M5 Max and M5 Ultra
Apple Newsroom — M6 and M5 Ultra
MacRumors — New Mac mini and Mac Studio pre-orders
AppleInsider — Mac Studio update
Macworld — M5 Ultra Mac Studio