雨の米国の駐車場に建つ、特徴的なスパークロゴのWalmart店舗

Nicholas Eckhart / Wikimedia Commons, CC BY 2.0

ウォルマート、月曜日からApple Pay対応開始 小売業界最長級の「意地」に終止符

ウォルマートは8月21日、米国の一部店舗で8月24日からApple Payを含むタッチ決済に対応すると発表した。2026年末までに全米の店舗、2027年半ばまでにガソリンスタンドへ広げる計画だ。

2026年8月21日5 minファイナンス

ウォルマートが発表した内容

Apple Payだけの話ではない。同社の発表によれば、レジ端末はApple Pay、Google Pay、Samsung WalletによるNFC決済に加え、非接触型のクレジットカードおよびデビットカードにも対応する。ウォルマートはプレスリリースで、「お客様や会員の皆様に、自分に合った方法で支払いができるよう、決済手段の選択肢を持っていただきたい」と述べている。

展開は段階的だ。8月24日にタッチ決済が有効になるのはウォルマートとサムズクラブの一部店舗のみで、ウォルマートは対象となる最初の店舗の一覧を公表していない。同社は年末までに米国内全店舗が非接触決済に対応し、ガソリンスタンドの給油機は2027年半ばまでに追随するとしている。したがって来週ウォルマートを訪れる買い物客は、どちらの結果もあり得ると想定しておく必要がある——端末がタッチを受け付ける場合もあれば、依然としてカードの挿入を求められる場合もある。

12年間、拒み続けた

このニュースがなぜこれほど注目されるのかを理解するには、ウォルマートがどれほど長く一線を守り続けてきたかを思い出す必要がある。Apple Payは2014年10月に開始され、米国の大手チェーンの大半は数年のうちに対応した——ICカード対応のために導入された端末には、すでに必要なNFCハードウェアが搭載されていたことが多く、iPhoneへの対応はソフトウェアの切り替えだけで済むことが多かった。ウォルマートはその切り替えを一度も行わなかった。同社は代わりに、自社アプリに組み込まれた独自の決済システム「Walmart Pay」を推進してきた。これはタッチではなく、レジでQRコードを読み取る仕組みだ。

この選択はハードウェアの都合によるものではなかった。決済を自社アプリ内にとどめることで、ウォルマートは顧客の購買内容を直接把握でき、タッチのたびにカードネットワークの標準的な手数料を支払う代わりに、より安価な決済経路へ取引を誘導できた。米国の食料品支出の膨大な割合を扱う企業にとって、取引ごとの数パーセント未満の差でも積み重なれば大きな金額になる——そして、同じクレジット・デビットネットワークを利用するApple Payは、そのコストを何ら引き下げるものではなかった。

"拒否組"の地図はほぼ空白に

抵抗していたのはウォルマートだけではなかったが、同規模の企業の中で誰よりも長く持ちこたえた。MacRumorsによると、ホームデポ、ロウズ、クローガー、そしてテキサスの食料品チェーンH-E-Bは、いずれもここ数年で方針を転換しており、ウォルマートは依然としてタッチ決済を拒む米国最大手の小売企業として際立っていた。Appleは、Apple Payは米国の小売店の85%以上で利用可能だとしている。

米国はウォルマート自身の中でも例外だった。同社のカナダの店舗は2020年からApple Payに対応している。iPhoneユーザーはトロントのウォルマートではタッチ決済できても、テキサスではできない——この差は、米国内での拒否が技術的な制約というより、期限切れになった交渉上のポジションのように見せていた。

レジで実際に変わること

iPhoneやApple Watchのユーザーにとって、操作方法はほかの店舗と変わらない。サイドボタンをダブルクリックし、端末をリーダーにかざし、Face IDまたはTouch IDで認証する。Apple Payはカードに印字された番号を送信しない。代わりにデバイス固有のトークンと使い切りの暗号情報を送るため、加盟店が実際のカード情報を保存することはない。この仕組みは2014年から変わっておらず、カードを挿入するよりもタッチ決済を使うべきだとするプライバシー上の主な根拠になっている。

Walmart Payが廃止されるわけではない。今回の発表は、QR方式を置き換えるのではなく、そこにタッチ決済を追加するものであり、サムズクラブも「Scan & Go」を維持する。読者にとって実際上の意味はシンプルだ。月曜日以降、iPhone一台あれば——Walmartアプリも、アカウントも、QRコードも不要で——いずれは米国内のどのウォルマートでも買い物ができるようになる。その「いずれ」とは、店舗については2026年末、ガソリンスタンドについては2027年半ばを指す。

Appleにとって利便性以上の意味

タッチ決済を受け入れ始めるウォルマートの端末が増えるたびに、Appleのウォレットが物理的な財布を完全に置き換えるという構想の説得力が増す。Appleは決済カード、交通系パス、鍵、そして今月4つの州に対応が広がった運転免許証と、この構想を一つずつ積み上げてきた。米国最大の小売企業がApple Payを拒んでいることは、その中で最も目立つ反例だったが、来週以降はそうではなくなる。

もう一つ、より目立たない財務上の側面もある。AppleはApple Payの取引に対してカード発行会社からわずかな手数料を得ており、ウォルマートの膨大なレジ通過量がこのシステムに組み込まれることは、Appleがこの10年間育ててきたサービス収益の柱を後押しする。両社ともこの展開をめぐる条件は明らかにしておらず、ウォルマートの発表もApple Payを対応手段の一つとして挙げる以外にAppleに言及していない。

結び

拒否し続けてきた側が、なぜ折れたのかを説明することはめったにない。ウォルマートのプレスリリースも、今回の変更をあくまで顧客の選択肢の問題として位置づけている。社内でどのような計算が働いたにせよ、結果は明確だ。8月24日以降、米国のApple Pay対応地図に残っていた最後の大きな空白が埋まり始め、2026年末までには「あの店はApple Payが使えない」というフレーズが、米国最大の小売企業には当てはまらなくなるはずだ。

出典: Walmart — More ways to pay: tap-to-pay is coming to Walmart and Sam's ClubMacRumors — Walmart to Begin Accepting Apple Pay in U.S. StoresTechCrunch — Walmart to finally start accepting Apple Pay and Google Pay

文字数(本文、スペース除く、URLを除く概算):約2,844字

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出典
Walmart — More ways to pay: tap to pay is coming to Walmart and Sam’s Club
Axios — Walmart adding Apple Pay and other tap-to-pay options
CBS News — Walmart to let shoppers use Apple Pay and other tap-to-pay methods
MacRumors — Walmart to begin accepting Apple Pay in U.S. stores
TechCrunch — Walmart to finally start accepting Apple Pay and Google Pay